筒井と山下さんの三女は、インターネットの会員制交流サイトにて2010年9月に知り合い、2011年2月頃から交際を始めた。
5月頃から三女の住む千葉県習志野市のマンションにて同居を始めたが、無職だった筒井は三女に対し日常的に暴力を振るっていた。
当時スーパーマーケットに勤めていた三女は、帰宅が少しでも遅くなると、痣だらけになるほど暴力を振るわれたり、風邪で熱が出ても病院に行かせてもらえなかった。
その後も鉄アレイで殴られたり、手錠をされ正座させられ蹴られる等の暴力を日常的に受けていた。
その他、筒井は三女の携帯メールをチェックし、三女が勝手に家族や友人と連絡を取らせないようにしたり、勤務中であっても15分おきくらいにメールや電話で報告させるなど、激しい束縛や脅迫をされていた。
三女は「俺から離れたら家族を殺す」と筒井からの脅しを恐れ、逃げ出す事も出来ず事実上監禁されていた。
2011年10月29日、三女の父親、山下誠さんからストーカー行為について相談を受けた長崎県警西海署が、千葉県警習志野署に通報する。
翌日の30日、三女のマンションに山下さんの長女と会社上司、習志野署員2人が突入し、署員が筒井を傷害容疑で任意同行し三女を救出した。
しかしこの時の習志野署員は、筒井に対し三女に二度と近づかないとの契約書を書かせるだけで帰している。
翌日の31日、三女を心配した山下さんは、長崎県西海市の自宅へ連れ帰る。
翌日の11月1日、山下さんは西海署に傷害の被害届を出しに行くが、事件の起きた場所の警察署でと断られる。
同日に、筒井は習志野署より2回目の警告を受ける。
11月4日、山下さんは習志野署に被害届を出したいと電話をかける。
11月5日、山下さんは西海署に自宅に無言電話が続くと相談する。
11月8日、山下さんの親類が三女の部屋に誰かが侵入した後があると習志野署に通報するが、対応しなかった。
11月13日頃より、筒井は三女の友人や知人に、「三女の居場所を教えなければ殺す、家族を殺す」等の脅迫メールを送る。
11月21日、山下さんは西海署と習志野署に筒井からの脅迫メールについて相談したが、加害者の居住地の警察署に相談をと対応しなかった。
山下さんは筒井の居住地の所轄警察である、三重県警桑名署に筒井からの脅迫メールを伝え、筒井の実家周辺の巡回はを要求したが、桑名署は西海署と習志野署に確認を取ると回答するだけで、その後の連絡は来なかった。
事件後に、3署とも脅迫メールの内容を確認していなかった事が判明したする。
12月1日、三女自身が習志野署に被害届を出したいと連絡すると、生活安全課はいつでもいいと回答する。
12月6日、山下さんと三女が習志野署に傷害の被害届を出そうと訪れたが、刑事課の係長は別事件の対応を理由として、被害届の提出を1週間後にしてほしいと伝えて捜査を開始しなかった。
事件後、被害届を遅らせる理由が、別事件ではなく署員の慰安旅行だった事が判明する。
12月7日、三女の知人が筒井からの脅迫メールについて警察に相談する。
12月8日、筒井は桑名市の実家に戻ってきたが、すぐに習志野市へ帰っている。
12月9日、筒井は三女宅のインターホンを鳴らしたり、ベランダを叩く等の行為を行う。
山下さんはこの行為に対し習志野署に通報したが、署員は顔を確認したか？証拠がなければ逮捕できないと回答する。
その後、三女宅を筒井の両親が訪れ、筒井を早く逮捕してほしいと言った為、山下さんが習志野署に連絡したが、逮捕状が出ていないと現行犯でないと逮捕できないと回答する。
そのすぐ後に、警官が筒井らしき人物を三女宅前で発見し追跡するも、逃げられてしまう。
その後、刑事課長が筒井を呼び出し、事情聴取をしたがその行為を否認する。
習志野署は筒井の逮捕を検討したが、三女への事情聴取がまだであった事から、筒井を逮捕できないと判断し、生活安全課に捜査を引き継ぐ。
生活安全課係長は、三女宅周辺を徘徊していた人物を筒井であると確認できなかった事もあり、ストーカー規制法による検挙を断念し警告を済ませ、筒井の両親に迎えに来させた。
12月12日、習志野署は山下さんと三女に対し事情聴取を行うと。
12月14日、習志野署はようやく三女からの被害届を受理した。
同日夜、筒井は両親と共に桑名市の実家に戻っていたが、父親に暴行し母親の携帯電話を奪って長崎に向かった。
父親は息子に殴られたと通報し、署員が駆けつけたが筒井の所在は不明となった。
三重県警から連絡を受けた千葉県警は、三女の安全を確かめたが、長崎県警には筒井の動向を伝えていなかった。
筒井の父親は、東京都内にて山下さんと面会し、「息子が自分を殴り金を奪っていなくなった、気を付けてほしい」と伝えた。
そして12月16日、事件は起こってしまった。

犯行が行われた長崎県西海市の山下誠さん宅敷地