ネットやTV、雑誌など様々なメディアで様々な方法の「ストーカー対策」が紹介されています。
しかし、「間違ったストーカー対策」が紹介されている場面をよく目にします。
・桶川ストーカー殺人事件
・新橋ストーカー殺人事件
・三鷹ストーカー殺人事件 など
対策が間違っていたが故に、上記の様な重大事件へと発展してしまう可能性を秘めています。
今回は、間違ったストーカー対策についていくつかご紹介していきます。
すべてのストーカーに当てはまるわけではありませんが、少なくともその「危険性」について知っておいてください。
◇ストーカーとの突然の関係遮断
ストーカー対策の中で最も注意しなくてはならないのは、「関係遮断のタイミング」です。
ストーカー被害に遭う方の多くが、「ストーカーとの関係を断ち切りたい。」と考え以下のような行動を取ってしまいます。
・電話やメールの着信拒否をする。
・LINEなどSNSをブロックする。
・引越しをする。
これはストーカーから受ける苦悩を考えるのであれば当然でしょう。
しかし、関係遮断のタイミングを誤ってしまうと、逆効果であるばかりか、被害を拡大させてしまう危険性が潜んでいます。
実際に、先に挙げた「重大ストーカー事件」においても、連絡遮断がきっかけとなり殺人などの凶行に発展しているケースもあります。
ストーカー被害者にとっては、とても我慢できることではないことは十分にわかりますが、ストーカーにとってはストーカー行為をすることで何とか自分を納得させ、多少なりとも満足感を得ています。
これを失うことはストーカーにとっては唯一無二である自分の存在意義を奪われたことや、会えないこと又は拒絶された絶望感などから自暴自棄となって凶悪な行為に走る可能性もあります。
もちろん、だからと言っていつまでも連絡を受けるのは耐え難いことですし、引越しをしてでも二度と会いたくないという思いはあるでしょう。
このときに大事なのは、先に申し上げた「一方的に遮断しない」ということです。
おかしな話ですが、嘘でもそれなりの口実を作り、何らかの方法で相手に伝えることで少しでもストーカーを刺激をしないようにすることが大切です。
◇ストーカーから嫌われようとする
「自分に好意があるからストーカーの標的になる。だったら嫌われるようにすればいい。」
と考える人は少なくないと思います。
『絶対にやめてください!』
本当に危険な行為です!
確かに、常識的な考えでは、「嫌われる=興味がなくなる」など相手に魅力を感じなくなれば興味の対象外となるケースがほとんどでしょう。
しかし、今回の相手はストーカーです。
常識的な人間では考えられないような事例をいくつかご紹介します。
・本当は自分のことが好きなのに、あえて嫌われようとしているのは試しているからだ!
・自分に嫌われようとしているのは本位ではなく、誰かに命令されているからだ!自分が助けなければ!
・自分にそんな態度をとることは許せない!お仕置きをして反省させなければ!
・自分の理想の人物像を壊された。絶対に許さない!
いかがでしょうか?普通では考えられませんよね。
もう一度言います。
「相手はストーカーです。」
一般人とは、物事の考え方や捉え方は同じではありません。
一般常識で対応してしまうと火に油を注ぐ結果となり状況悪化につながる危険性があることを忘れないでください。
◇安易に第三者を介入させない
ストーカー被害を誰かに相談した場合、相談相手がストーカーからあなたを守ってあげたいという信念のもと「ストーカーには直接話をするから安心しろ」など行動してしまうケースも少なくありませんが、容易に第三者を介入させることはしないでください。
第三者が安易に介入してしまうことによって、ストーカーは余計にフラストレーションをためてしまいます。
「自分と相手の邪魔をする者は徹底的に排除する。」
このように考えるストーカーは決して少なくありません。
もちろん相談することは悪いことではありません。
信頼できる人に相談し、一緒に対策を考えていくことは大切でしょう。
しかし、直接的な被害者を増やしてしまう、あなたへの被害が大きくなってしまうといった危険性があることを忘れないでください。
◇まとめ
平成12年に施行された「ストーカー行為等に関する法律」は、法改正などにより改善したとは言えますが、日本の警察がストーカーに対して万全であるということは必ずしも言い切ることはできません。
また、相手にストーカーとしての自覚が全くない場合、突然の警察からの注意などが理解できません。
それはあなたに対する怒りの感情を生み、攻撃的な行動を起こすきっかけとなってしまいます。
さらには、警察とのやり取している段階で実害を被ってしまうのは最悪の結末の一つです。
早期解決のためにもまずは、ストーカー対策の専門家にご相談ください。